賃貸入居後、浴槽にお湯を張ったらゴミが混ざって出てきた時の対処法
お湯張り・追い焚き可能な給湯器導入の賃貸マンションの増加
ファミリータイプの賃貸マンションではある程度必須の設備でしたが、最近ではワンルームマンションでもお湯張り・追い焚き機能のついた浴室給湯設備が増えてきました。
当社にご相談の多いのが『新しい賃貸マンションに入居してお風呂のお湯を張ったらゴミのようなものが混ざっている…』という相談です。
お風呂のお湯に混ざるゴミの正体は?
具体的に多いゴミの内容は下記のようなものがあります。
ホコリや繊維・髪の毛のようなゴミのカス
追い焚き配管内や循環口(給湯口)部品に溜まったタオル等の繊維や皮脂汚れや毛髪です。
黒や茶色の粉のような粒
これは貯湯式の給湯に多いのですが、固形化したカビや樹脂配管内側やゴムパッキンの劣化したものが剥離したものであったり、貯湯タンクや配管に溜まった水のカルキ成分や不純物が沈殿したものだったりします。
ヘドロのような白や茶色のウヨウヨした浮遊物
これが出てくるケースは要注意です。
給湯の追い焚き配管内や循環口(給湯口)部品に溜まったバイオフィルム(粘着性の生物膜)が剥離してお湯に混入しているものとなります。
お湯や水が古くなってくる浴槽にヌメりを感じてくるかと思いますが、それが循環口部品や配管の中にバイオフィルムが形成され、アメーバのようにお湯の中に浮遊混入しているケースです。
お湯を長い時間貯め続けたり、貯め水して洗濯に使用したり、二日目のお湯を追い焚きして再利用したりする使用方法で起こりやすいです。
これを放置すると、バイオフィルムに寄生したレジオネラ菌が水中で繁殖を始めます。そしてお風呂のお湯は40度前後でレジオネラ菌がもっとも繁殖する温度ですので、短時間で一気に増えていきます。そのお湯の湯気(エアロゾル)を肺の中に取り込んでしまうとレジオネラ肺炎やポアンテック熱という病気にかかります。これらをレジオネラ症といい、特にレジオネラ肺炎は致死率の高い病気ですので注意が必要です。
賃貸マンションで歴代の入居者の汚れが蓄積された追い焚き配管
賃貸マンションの居住スペース、キッチンや浴室、トイレといった水回りは、退去した後に当然清掃が入りますが、浴室の給湯配管・追い焚き配管はまず何も対策されません。
したがって、長年蓄積された、歴代の入居者の汚れが蓄積されていると言っても過言ではありません。
入居してさあお湯を張ろう、湯船に浸かろうとしたら、お湯を熱くしようと追い焚きしたら、お湯の中にゴミのようなものがボロボロと…というのはこれらが原因です。
賃貸物件であればまずは管理会社・オーナーに連絡を
入居直後にお風呂のお湯張り・追い焚き運転で上記のような症状が出た場合は、まずは管理会社・オーナーさんに相談しましょう。
基本的には真摯に対応してくれるはずです。
まあいいやと月日が経ってしまうと対応してもらえなくなる確率が高くなるので注意してください。
追い焚き配管洗浄のプロにお願いする
浴室風呂釜追い焚き配管の洗浄はプロにお願いするしかありません。
綺麗を保つために市販の風呂釜配管用の薬剤(ジョンソンのジャバなどが有名ですね)が有効です。
ただし、築年数を重ね、代々の入居者が入れ替わりしてる賃貸マンションのような、既に汚れが蓄積した状態では市販品で汚れを落とすことはまず困難で専門の清掃業者に依頼するしかありません。
ちなみに、当社で行った風呂釜追い焚き配管洗浄の事例が下記です。
特別なものではなく5年~10年の経過年数でほとんどのケースがこれぐらいの汚れが排出されます。
管理会社・オーナーさんで業者手配・費用負担してもらえるかどうかは、入居直後に相談できたかどうかにもよりますし、若干は交渉の余地がありますので頑張って交渉しないとならないケースはあります。
費用負担はどちらでもいいから追い焚き配管洗浄をしたい!と言う方は直接、私共のような専門業者にご相談ください!